サーモグラフィー機能付き

2020年某社勤務の期間中に、コロナ禍対策、マスク着用、手指消毒、PC周辺機器やデスク回りの除菌、それに出勤前に体温測定、等などが日課となりました。

2020年5月某日、勤務先オフィスビルのエントランスには、サーモグラフィ付き監視カメラが設置される、という説明があり、週明けから出勤時に「タブレット端末の自分の姿を見る」というルールが追加されました。監視カメラとタブレット端末モニターがWi-Fi接続されます。タブレット端末のサーモグラフィ・アプリで、室内の温度が色で表示される仕組みです。タブレット端末の前に立ち止まってモニターを覗き込むと、全体的に薄暗いグレー色(室内)に、人型の不気味な影が揺れて映る(それがおそらく自分の姿)のが見えて、人型の頭の部分でおでこのあたりが緑色にゆらゆらっと数秒、「緑色なら平熱、37.5度未満」と確認できるらしいので、タブレットの前を通過することができます。

この、サーモグラフィ付き監視カメラは、コロナ感染拡大予防のため、オフィスビル内に体温が37.5度以上の人の入館を阻止するのが目的です。阻止するのは、早朝から出勤している平熱の担当スタッフさん達で、モニターの異常を目視しています。朝起きて各自検温するのが決まりになっているにも関わらず、37.5度熱がある体調不良で出勤すると、モニターがオレンジ色に反応します。担当スタッフさん達は、監視カメラで熱があることを確認した人を呼び止め、非接触の体温計をその人にかざして、再検温を行っていました。個別に体温を測って37.5度以上の場合には、帰宅を促します。熱がある人は、絶対に入館できない仕組みになっています。

翌月某日、自分が出勤したオフィスビルの入館ゲートを通過している時、頭上でピンポンピンポン…と繰返しのアラームが鳴りました。えっ..? と焦って思わず立ち止まり周囲を見回すと、入館監視担当のスタッフさん達複数名が立ち上がって、自分の隣のゲートをちょうど同時に通過しようとしていた人の方に向かって、もう再検温の非接触体温計をかざしていました。「今朝、熱が下がったので大丈夫だと思って、」などという会話が後ろで聞こえて、ふっ、と安堵しましたが、「さっきまでバスの中で冷えピタ貼っていたんだけど、」、熱があるのはバレてしまうみたいです。

都内各駅の駅ビル、商店街などしばらく休業を余儀なくされていたのが、ボチボチ再開になったお店の入口で、入店時に非接触体温計での検温や 手指消毒をほぼ強制的なサービスとして行っていました。入口で接客係のお店のスタッフさんが、 お店に入ろうとするお客さん一人一人全員の手首に、非接触体温計をかざしてくれます。数秒で体温がデジタル表示される物ですが、2度続けてエラーが出たことがあります。平熱が人並みより低めなのかもしれませんが、35.5度以下だとエラー表示になる体温計があるみたいです。

早々に、店舗入口付近にサーモグラフィ付き監視カメラとスマホやタブレット端末モニターを設置して「37.5度以上の方は入店できません」という看板を掲げ、無人検温入店を実施しているお店もありました。某店舗のスマホモニターは、自分の顔のおでこのあたりに「36.0」などと体温の数値が表示されました。

この、サーモグラフィ付き監視カメラは、設置時の初夏の時期には入口エントランスでよかったみたいですが、真夏には監視カメラの設置場所がロビーを入った階段下付近に移動していました。外気の気温が高いので、全体的に温度が高めに表示されてしまうのではないかと思います。