一太郎がなかった

昨年2021年失業給付明け、TOKYO2020イベントから都庁に勤務した。以前は、公務のパソコンには必ず「一太郎」が入っていたが、都庁の庁舎内で配布されたノートPCには「一太郎」がなかった。

つい数年前に、WEBでそういう記事を確かに読んだと思う。
Yahooだったか、そのニュース記事本文を保存していなかったので、日付や詳細は不明だけど、「ふーん、そうだよね、一太郎はモバイル用アプリがないもんね」と思った。 その時自分は公務側ではなくて、民間の企業の方に派遣勤務していたので、そういう記事は見飛ばしていたのだが、都庁勤務が決まった時に、気になっていた。

本当に一太郎がなかった。

オリ・パラ後も同じ事務所から、別の公務の仕事で派遣勤務したが、やはりノートPCに一太郎はなかった。

20年前に都庁派遣で勤務した頃、JustSystemの文書ソフトは「一太郎」を使っていた。ニッポンの公務のパソコンは、一太郎が入っていた。MicrosoftOfficeを学んだ自分は、WORDを主に使っていたが、お仕事では一太郎のサポートもやらなければならなかった。「ワープロソフトなら、どれもだいだい同じでしょ?」と思っていたのだが、なかなか手強かった。

毎日のように一太郎で入力していて、一太郎中心に使っていたユーザさん達は、一太郎に詳しい。にもかかわらず、ヘルプデスクに問い合わせしてくるから、詳しい人達の経験を短期間で突破しなければならなかった。

もともと一太郎はワープロで、一太郎で作成した文書は
フロッピーディスク に保存して、WindowsPCで読み込むために
変換ツールを通さなければならなかった。

公務の委託業者は、自分の会社の社内PCに一太郎をインストールしておかなければならなかった。メールに添付された一太郎文書をダブルクリックしても開かない、ということがあった。 PC上では拡張子が違うけど、WORDでも読み込めるようになって、それでも一太郎で作成した表はWORDで開くと体裁が狂うので、一太郎は一太郎でなければならなかった。

一太郎が手強かったのは、IPhoneみたいに毎年バージョンアップがあることで、サポセンで働くときに、以前の一太郎とは違っていたので慌てて学習した。一太郎の画面上にマウスを置くと、Adobe製品みたいな座標軸が出てきた。けど、しばらく一太郎を見ていないと、 うわごとのようなサポートになってしまって、 一太郎についての問題や疑問に対する解決策は、直観でわからなかった。


JustSystemの 一太郎ソフト自体が消滅しているわけではない。使い慣れた 一太郎で入力して文書作成しているなら、先方のPCに一太郎アプリケーションや一太郎ビューワが入っていない事を考慮して、PDFで出力する、PDFファイルならメール添付やデータ共有など可能なようだ。まだまだ一太郎は健在である。