クルマを買換えした時に、カーナビ付きにした。コロナ禍で車内の空気がきれいな新しい車種の方がいいと思ったし、スマートキーの新古車、と奮発したのだが、 カーナビどうしよう、と少し迷って、純正カーナビ・キャンペーンに乗せられ、社会勉強だし、練習用に付けてみよう思った。ドラレコ無し、車載カーナビ有で購入した。
運転席の定位置に地デジTVやDVD付き純正カーナビが付いて、自分も世間並みになったと思った。純正というのは、その車に付属しているオプション品で、必ずしも一流の多機能モノではない。カーナビアプリのような音声検索ができないとか、ジャンル別検索で頭文字を選んで絞り込みとか、一覧に全国店名が出ていて咄嗟に絞り込みしてみたけど、とっても手間がかかってやめたとか、1度で満足な検索結果が出てこないことがある。また、スマホ着信が気まぐれで肝心な時にカーナビ経由で通話できなかったとか。
カーナビは、なにも設定しなくても、GPSがマップで現在地を随時示しているのが便利かな、と思ったりする。そのうえ、
ウチのカーナビはよく喋ってくれる。渋滞情報とか、合流案内とか、交通情報が変わったとか、また、2時間経ちました、と休憩をうながすメッセージとか。テレビやラジオが喋っていて、一人で運転していてもなにか番組が流れていると気が紛れるというのとはまたちがって、運転している自分に向けて喋っている音声に馴れると、独り言が口から出ていることがある。同乗する人がいたとしたらこんなモノかな、と思うことがある。
以前、カーナビ無しのクルマで、スマホやタブレットのマップ・アプリでナビを起動して見ていたことがあった。WEBアプリは、走行中でもずっと表示され操作ができるし、ワンセグ等のテレビ視聴もできる。
しかし、車載カーナビは、マップは表示されているが、走行中はなにも操作ができない。TVも音声だけになり映像は見れなくなる。信号待ちなどでしっかり停車している時でないと、画面操作ができない仕様になっている。
最近、旅行先でカーナビ搭載のレンタカーを使うのだが、
他社のクルマを1日レンタルして体験、比較する機会になる。ウチのと違うな、と感じながら、運転のおともを設定してみる。
よく喋るカーナビ、と言えば「速度制限を超過しています」とたびたび案内されることがあった。高速道路で100キロ過ぎたら言われるし、空いている田舎道で、ついつい調子に乗って飛ばしていると言われる。はいはい、と少し速度を下げたりして、カーナビとコミュニケーションしながらドライブしていた。エリアによって、100キロ超えても、声が掛からないことがあって、同じ道路でもエリアごとに速度検知がないところがあるのかもしれない。
カーナビを使うと、初めて訪れた道路で目的地までの最短ルート案内や、帰路の時間の目安がリアルタイムにわかるので、レンタカー返却予定時刻に間に合うように考えることができる。カーナビは便利で欠かせないと改めて実感する。
カーナビ画面のマップ上を指でタッチして目的地設定できるクルマがあった。目的地に見当が付いていれば、マップにタッチで一発である。しかし、車種によって、この前のレンタカーにあった機能がなかったりすると、戸惑ってしまう。
レンタカーを借りて、旅先お忍びで、慣れない車種の運転やカーナビの練習をする人もいるらしい。
レンタカー利用は、時間も限られているし、学習する時間がほとんどないし、駐停車してマニュアルをじっくり見ながら操作していると、時間ばかりが過ぎて慌ててしまう。目的地付近を通過しながら信号待ちで、片手間に途中行先変更できれば、と思うことがよくある。どの機種でも共通していて、直感で操作できるならフル活用できるのに、と思ってしまう。
旅先で、レンタカー用に設定に制限をかけているカーナビがあった。車内にあるマニュアルも機器に付属している取説本ではない。おもな操作方法があって、詳しい説明まで載っていなかったりする。
いったん目的地設定した場所を取り消したい時、操作がわからないと、カーナビを無視して走っている。
現在地がわかればいいや。
最悪の場合でも、返却場所まで案内してくれればいい。
次の目的地設定の操作ができたあとで、以前の設定が残っているらしく、どうしてもその場所に一度行かなければ案内が終わらないのかも、こういうの懐かしいかな、と思った。
以前買換え前の、カーナビ無しのマイカーで、GoogleマップやYahoo地図など、近郊に出掛ける時に比較して使っていた。高速には乗らないので有料道路オフ、
ルートを外れました、などという音声案内が邪魔なので、音声もオフにして女性の声を消した。最初の設定が面倒なんだけど、現在地がわかるので道に迷わずカーナビは便利かも、とよく思った。しかしスマホやタブレットがたびたびロック画面になって、信号待ちなど停車中にマップを確認する都度手に取らなければならないので、充電しながら助手席や傍らに放って置いていたりした。
走りながらカーナビに、給油所のアイコンも続々出てくる。自宅付近では、24H営業のセルフスタンドが多いのだが、ちょっと高速を走って渋滞等で国道に下りると、週末は店の敷地にロープが張られ、電気が消えていて営業時間外の店が多い。せっかくのカーナビ便利情報も、当てにならない。
あるいは、マップにコンビニのアイコンは続々出てくるけど、都心の道路沿いは、駐車場がない。路上駐車してガードレールをまたいで買い物しに行かなければならない小さなお店が多い。トイレ休憩したくなった時、検索に「駐車場付きコンビニ」などと聞いたりしたけど、出てくるはずがない。
カーナビアプリと喧嘩になることがあった。目的地を設定すると、どうしてもそこに辿り着くまで、案内を続ける。最寄駅名を設定したのだが、寄りたいお店がその手前にあって、買い物をして、帰ろうと思ったらカーナビの融通がきかなくなっていた。マップアプリを一旦終了したつもりで、起動するとまだ前の設定が残っているみたいだった。
駅名ならまだましだ。最寄りの飲食店に勝手に設定が入って、そのお店を案内される。行かないよ、と思っても、カーナビに声を出して話し掛けても、どうしてもそのお店を案内するし、容赦なかった。
カーナビは、こんなモノと思っていて、
その頃の自分にとっては、あってもなくても、どっちでもいいや、というモノだった。
最近は、車載カーナビが当たり前になって、気にならなくなった。
カーナビなど、まだまだ全然使ったことがなかった頃、委託配送や営業車のバイトしたことがあり、担当エリア地図のコピーを渡された。4ナンバー車にカーナビなんて付いてなかった。引越梱包営業のベテラン女性、60代のお母さん達に道を教わったとき、自分は助手席で地図を手に持っていた。「駄目ダメ、地図ひっくり返しちゃ。わかんなくなっちゃう」と怒られた。文字が読める方向で地図を見る。北が上で、道が上から下なら、右が左なの、と教わった。そう言ってそのお母さんは、しばらく走ると、細い路地からちょっと広い農地がある民家にバックで入ってから、その家に挨拶もなにも用を足さずに、また進路の方向に進んで、何事もなかったように目的地を目指した。さっき、地図をひっくり返した辺りかもしれない。カーナビは目的地が上方向で、進む方向によって画面上の地図が回る。長年、路上で仕事をしている職業人間はカーナビ並み能力を備えるんだろう、と思ったことがあった。