ACCESS入門

2000年東京都立校ヘルプデスクでアプリケーション講習会
実施後に、作成しました。

ACCESS入門

ACCESS2000(mdb) ACCESSの起動、データベースの作成と保存 基本画面の操作、各部の名称など

新しいデータベースの作成

ACCESSは、WORDやEXCELとちがって、新規作成の操作しても、 すぐに真白な新規データベース画面というものが開きません。 データが格納できるデータベース(.mdb)を、PCのどこかに保存しておかなければ、 ACCESSの画面を開いたり、操作を試してみることができません。 まず、データベースを新規作成します。 ACCESSを開く方法がいくつかあります。

空のデータベース

「空(から)の、データベース」を作ります。データベースでは、データもなにも入っていない、からっぽの新規の枠(テーブル)に名前を付けて保存する作業からはじまります。

WORDやEXCELで表作成する場合には、新規作成で開いたファイルに表を作ってデータ入力したあとで、名前を付けて保存しますが、ACCESSなどのデーターベースソフトの場合は、最初に空のデータベースを作る必要があります。空のデータベースに名前を付けて、まずはPCの中のドキュメントなどに保存します。

「データベースの新規作成」の操作をするとき、まず保存の画面が出てきます。 「作成」を押す時に、「保存先」を確認しておかないと、 あとで、ACCESSはどこ? ということになります。

はじめてACCESSデータベースの新規作成 を操作すると データベース名は「db1.mdb」と書かれています。 db1 database1 データベース1 .mdb( 拡張子 microsoft data base) ファイル名が決まっていれば、入力します。 MY住所録.mdb など 「作成」した保存先に db1 が保存されているので、ダブルクリックで開きます。 まずは、ここまでの操作で、 ACCESSって、どんな画面か見られるようになります。

データベースウィザード

ACCESSでどのようなデータベースを作成するか、決まっていれば、 ACCESSの中にあらかじめサンプルがありますので、 自動的にデータベースを作成するウィザードを使ってみます。 ウィザードで作成されるサンプルは限られていますので、 操作に慣れてくれば、カスタマイズすることで空のデータベースから 新規でデザインする手間が多少、省けるかもしれません。 ACCESSって、どんな画面なのか見てみたい場合も、ウィザードが便利です。 ただし、自分が作成したいデータベースのイメージ通りではないかもしれません。

※ EXCEL表をインポートする

ACCESSのテーブル・データシートビューは、基本テーブルのウィンドウです。 EXCELデータベースと同じ、と考えてかまいません。 ACCESSに、既存のEXCEL表をインポートすると、ACCESSテーブルが作成されます。 (インポートエラーが出る場合は、EXCEL表のデータがエラー値でインポートできなかった部分かもしれません。該当の行番号のEXCELデータ確認してACCESS側で必要なデータかどうか、必要なデータならEXCEL手入力で修正して再度インポートするなど、エラー処理をして先へ進んで下さい)

画面の名称

タイトルバー・メニューバー・ツールバー・ステータスバー

データベースウィンドウ

・オブジェクト

テーブル・クエリ・フォーム・レポート・ページ・マクロ・モジュール

・ビュー

データシートビュー・デザインビュー ほか

・ウィザード

※ ACCESSの画面が見られるようになったところで、 ACCESSの各オブジェクトについて、簡単にご紹介しておきます。 [テーブル]は、EXCEL表と同じです。 空白行がない連続データが数行~数十、数百、数千、数万行以上、 何行あってもテーブル名を付けてデータベース・テーブルになります。

[クエリ]は、テーブルがないと作成できません。テーブルのデータ列や行のフィールド(項目、見出し)を選んで、元のデータベースから限定条件で抽出した小さい表を作る場合、EXCELのオートフィルタでデータ行を条件抽出(選択) または、表の列を絞り込む(射影)アドレス帳の項目で宛名を作成する場合など。 宛名やラベルを作る場合、電話番号やメールアドレスは不要なので、 〒都道府県名、住所、建物名、氏名、送り先によっては社名や役職名など選択します。

あるいは、マスター・テーブルを結合(リレーションシップ)して 求めたいデータ表を自在に作成することができます。既存の列のデータを計算式で新たなデータ列を追加します。

さらに、Accessのクエリは、テーブル・データをプレビューする機能なので、 マスター・テーブルからクエリ操作で全体表を見る場合など、 データベース容量そのままでプレビュー確認できます。

[フォーム]は、新規データの入力(インプット)で、入力フォームや、検索フォームなど

[レポート]は、差込みデータ、集計表などアウトプット、 印刷プレビュー、WORDで置換えることもできます。

(単票:文書の差込み印刷をACCESSレポートで)

御自身が管理されているデータを快適に運用する、データベース管理のために、 ACCESS画面の操作をマスターしていただくことで、 それぞれのお仕事で活躍するデスクトップ・ツールを 作成、活用、効率的にお仕事することができるようになると思います。

※それでは、各オブジェクトについて、もう少し詳しくまとめて説明してみます。

テーブル

フィールド : 表の1行目、各項目名 レコード  : 横1行の各データ

デザインビューでテーブルを作成する

デザインビュー(データシートの書式等の詳細設定) 「フィールド」が未入力の場合、既定でフィールド1、フィールド2..が表示される 「主キー」とは、各レコードを識別するための固有キー・フィールド 「データ型」では、フィールドごとにデータ入力ルールを設定、  半角数字、郵便7桁番号、全角日本語20文字以内など

ウィザードを使用してテーブルを作成する

WORDで「差し込み印刷」機能を使ったことがあれば、同様の操作でウィザードを進めることが できると思います。ウィザードは、サンプルですから、各自が作成したいデータベースのテーブル、 フィールド名を選択して手順を進めます。

クエリ

クエリの新規作成

デザインビュー

選択クエリウィザード

クロス集計クエリウィザード

重複クエリウィザード

不一致クエリウィザード

基本のクエリは、「選択クエリ」になります。

「クロス集計」「重複クエリ」「不一致クエリ」は、用途に応じて活用します。 デザインビューでは、 上段に、テーブルや既存のクエリを、追加します。 テーブルやクエリが複数の場合は、共通データ・フィールドを結合します。 下段に、選択するフィールドを追加して、詳細条件(演算式等)プロパティを設定します。

プレビュー前にクエリ名を付け、データシートビューボタンでクエリを実行します。

選択クエリウィザードでは、 ウィザード画面で、1テーブルごとのフィールドを選択します。

クエリ名を指定して、クエリを実行します。

デザインビューで、さらに詳細条件を設定することができます。

※SQLビュー 

クエリを作ると、SQLビューにSQL文が生成されます。 ACCESSクエリのSQLビューを開いて、SQL文を全選択してコピー、 誤りのないSQLを書いたものと同じ結果が得られます。

フォーム

上記のテーブル、クエリは、データ自体をプレビューするだけですが、 フォームは、デザイン・ビューで、書式だけでなく、各コントロールのデザインができます。 画面上の設計(デザイン・レイアウト)のスキルが活かせます。

フォームのレイアウト

単票フォーム

表フォーム

帳票フォーム

データシー サブフォーム(なし、あり)

※より複雑なフォームを試作できます。

レポート

上記のテーブル、クエリは、データ自体をプレビュー、

フォームは、ACCESSに設計されたフォーム画面上で機能していて、端末で活用されるのみです。 その点、レポートは出力画面になりますので、印刷されたり、データとして配布され保存されます。 レポートの設計(デザイン・レイアウト)は、完成度の高い画面イメージが求められます。 イントラで活用されたり、WEB上に公開される可能性ばかりでなく、 出版系の成果並みのスキルとして活かせるようになると思います。

オートレポート(ウィザード)

デザイン ビュー

レポート ウィザード

オートレポート:単票形式

オートレポート:表形式

グラフ ウィザード

宛名ラベル ウィザード

はがきウィザード

伝票ウィザード

ウィザードを起動して、作成したいレポートと、その内容となるデータがある テーブルのフィールド名を選択、レイアウト、スタイルなど選択することで、 レポートを自動作成します。

レポート名を付けて、作成したレポートのイメージが確認できます。

オートレポートで作成したレポートのスタイルは、 ツールバーの[オートフォーマット]ボタンで、変更することができます。

A4縦レポートの画面イメージが、元データの内容によって 既成のレイアウトで収まりきらないとか、空白部分が多く偏るなどの場合があります。

デザイン・ビューで、レポートのデザインを編集してください。

(ヘッダー部に、事業者ロゴや屋号が入ります。)

マクロ

マクロで、デスクトップ・ツールの作業を自動化することができます。毎日繰返す作業など、 マクロを作成してボタンに登録、ワンタッチで日次作業の実行が実現できたりします。

まずは、「フォームを開く」「メッセージを表示する」「ACCESSを終了する」などの 簡単な操作のマクロを作り、実行して試用してみるとよいと思います。

まず、作業の手順を決めます。

「マクロ1」にアクションを追加していきます。

作業順に、マクロの「新しいアクションの追加」で探します。

※適当なアクションが見つからない場合は、メッセージを表示させるなど、いったん停止します。

(マクロでできない作業は、手作業で続行します)

マクロ名を入力して、保存します。

マクロ名をダブルクリックして、実行します。

※実際のデータベースでマクロを実行すると、元に戻せません。

日次作業のマクロなどは、1日1回実行するだけです。

作成したマクロを、試すことができないかもしれません。

不具合や追加があれば、いつでもマクロの内容を編集できます。

プロパティの…(三点リーダー)から、ビルダーの選択「マクロビルダ」を選んで、 開くこともできます。

モジュール

いわゆるAccessVBAの画面、VBE(Visual Basic Editor)です。

プロパティを開けていくと「イベント・プロシージャ」と出てくる場合に、VBAで プログラム作業することになります。

プロパティの…(三点リーダー)から、ビルダーの選択「コードビルダ」を選んで、 VBE画面を開くこともできます。

Accessといわれると、まずVBAからという開発職の方々が比較的多いのではないかと思います。ExcelVBAと異なる部分も多少ありますが、VisualBasicなどの技術が活用できます。

標準モジュール、クラスモジュールとありますが、フォーム、レポートそれぞれに モジュールを記述します。 Access独自の言い回しがあるため、都度コードを調べて呼び出す事が億劫かもしれません。

ExcelVBAとVBも違うし、クセがあるし、さらにOfficeバージョンアップによって コード自体が変わってきますので、 Access自体の操作に手馴れていないと敬遠したくなるかもしれません。

クエリやフォーム、レポートの作成にウィザードがありますが、モジュールに関しても、 なにか適当なサンプル・モジュールが見つかれば、拝借してコピペして作ってみて、 そこから自作サンプルにする、などというやり方で、わりとすぐに使えるツールが 意外に簡単に出来るかもしれません。

Accessには、モジュールを使わなければ完了できない仕組みもあれば、 逆に、モジュールでは書けないし、マウスを使ってクリックしなければできない仕掛けもあるみたいです。

必ずしも AccessVBAが書けなければ、Accessツール開発できないというわけではないのかも しれません。