EXCELのワークシートは分数式の入力に向かないし、EXCELでは単純に分数の計算がまったくできないならば話は簡単なのですが、セルの書式を[分数]にして、計算できるといえば出来てしまうので、エクセルで分数もできるとなると説明がかなり億劫です。
レポート作成するために分数式を表記しなければならないとしたら、数式テンプレートを呼び出す方法があります。[挿入]-[記号と特殊文字]-[数式] を展開すると分数式テンプレートが現れます。(これは、EXCELだけでなくWORDやPowerPointでも同様に出来ます。)この方法では、ワークシート上で分数式を計算する機能はありません。オブジェクトとして分数式をレイアウトしますので、レポートの図式をデザインできると思います。
また、[挿入]-[オブジェクト]のリストから[Microsoft数式 3.0]を選択すると、記号ツールバーと、PowerPointのプレースホルダのような枠線が出てきます。ツールバーに様々な数式入力に対応できる数学記号、分数用のボタンも見つかると思います。数式エディタを起動して、数式を作成してワークシートにコピペして配置できますが、既定で枠線の色が付くので、用途によっては枠線の色を非表示にするのが手間かもしれません。
もっと単純に、EXCELで分数のまま記録しておきたい場合ですが、たとえば、単純に1/2(2分の1、小数で0.5と同じ値)を入力したいのですが、2分の1 とそのまま 1/2 とベタ打ちすると1月2日になっています。
このあたりからEXCELは面倒くさいので、エクセル自体の仕様を知っていてあげなければ、という事態です。
あらためてセルに、1/2 を入力してみることにします。
セルをアクティブにして、半角スペース1回、そのあと 1/2 と入力すると、日付(1月2日)になりません。1/2 はセルの左寄り、[文字]として入力されています。もう少し分数らしく表現するには、セル書式からフォントの設定で、1を上付き、2を下付きにする、などとよく言われています。
セルをアクティブにして、0の値を入力してから、上記と同様、スペースを1回、1/2 と入力すると、1/2 が右寄りになります。計算が出来るのは、セルの右寄り、つまり数値として入力できた場合です。この場合は、上付き、下付きの設定が出来ませんのでちがいがお分かりになるかと思います。