EXCELを開いて、タイトルバーのファイル名に[読み取り専用]が付いている場合、ブックのデータや設定状態等をプレビューすることができます。
データがファイルサーバにありEXCELが「共有」されていると、[読み取り専用]がよく出てきます。メンバーの誰かそのEXCELを開いても読み取り専用中なら、データの内容を編集(改ざん)や削除される心配はありません。
ですが、この場合、ファイルサーバにあるEXCELをその日1番最初に開いた者に編集できる権限を付けてしまうことになるかもしれません。逆に言えば、共有データはメンバーが各々のPCでそれぞれに同様の更新をしなくてもよいわけですが、たとえばサーバとクライアントPCの同期が編集データを保存した時刻のだいぶ後になり、共有データを後から閲覧した担当でないメンバーが別PCから気を利かせて同じシートを更新していたり、という事が起こりますので、[読み取り専用]にしておく場合をあらかじめ想定した方が賢明かもしれません。
EXCELは[読み取り専用]の状態でデータ編集をして保存しようとするときに、(ブック名が yomisen.xlsxの場合)
– yomisen.xlsxは、読み取り専用です。コピーを保存するには、[OK]をクリックし、[名前を付けて保存]ダイアログボックスで新しい名前を保存してください。
OKで編集作業を続行しようとすると、[名前を付けて保存]ダイアログボックスに、
– コピーyomitori.xlsx
すでに新しい名前が付いて保存する準備が出来ていて、EXCELにブックの保存を誘導されているかのようです。あと、OKをクリックするだけの操作です。少し考えれば、保存した後で「コピー」という部分を消して、ファイルサーバのEXCELをあとで上書きすることも可能でしょう。
ところで、[読み取り専用]はEXCELブック単体でも、ファイルのプロバティで「属性:読み取り専用」チェックボックスにチェックを入れることで実行できます。
また、名前を付けて保存の全般オプションに「読み取り専用を推奨する」チェックボックスがあります。条件付きで読み取り専用で開きたいと操作すれば読み取り専用で開くことが出来ます。
あるいは、「書き込みパスワード」が設定してある時、同様に読み取り専用で開くことができるボタンがあります。
書き込みパスワードは、ファイルを開く時にパスワードを要求されるダイヤログが出てきます。これだけでいったんセキュリティが高くなっていると言えると思います。まずファイルを開く操作をしようとすると、なにやらダイヤログがうざったく言ってくるのが面倒なので、よく読まなければよくわからないので問い合わせをして指示がなければ余計なことはいたしません、となるべきですが、共有に馴れてくるとパスワードを知り得た某メンバーは、パスワードを書換えて保存するかもしれません。書き込みパスワードは、編集する時や保存する時点でアラートもなにももう出てこないので、書き込みパスワードを通過すれば通常のEXCELと同じです。
そうなると、書き込みパスワードよりも校閲-「シートの保護」の設定の方が、各メンバー任意の編集、不意のデータ書込みや書換え等現データ状態をより確実に保護することができる様に感じてしまいます。
あるいは、全般オプションで「読み取りパスワード」の設定もできますが、ファイルを開くときのパスワードで、この場合[読み取り専用]にはなりませんので、ファイルを開くことができればデータを編集して保存したりも可能です。
EXCEL2010以降、ファイル-情報の「ブックの保護」で「パスワードを使用して暗号化」というメニューがありますが、「読み取りパスワード」の設定や解除と同じ操作の様です。